そこは、風の駅と呼ばれていた。 山間の窪地だった。四方に延びる道から風が吹き込み、また、出て行く場所だった。 ヴェントは今日も馬を駆り、一人でこの地を訪れていた。山は春を迎え、色とりどりのイチリンソウが風の駅を彩っていた。馬から下りると、彼…
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