オフライン

ケータイを、家に忘れた。
帰る家をなくしたような 不安で落ち着かない気分
どうしていいのか わからない
私をどこかに繋ぐ線が、いま、何もない。

がたんごとん ふと、揺れる電車の鼓動に気づく
ぷしゅっとドアが開く 靴音がホームに広がる

太陽がまぶしく、自然と人工物を陰影づける
世界は こんなにも音であふれていたのか
世界は こんなにも鮮やかに色づいていたのか

何をしていいか わからないけど、
何をしてもいいんだ、と気づく

予定になかった駅を降りて、外の世界に踏みだした
足が羽根になったように軽い

そう、何だってできる

ビルの屋上から 叫んでみよう
すれ違う人に ハイタッチしよう
大好きな人に 逢いに行こう
そして想いを伝えよう

言葉よりも、声で
誰よりも リアルな自分で

( 一人 Twitter 連詩『オフライン』@YukiNozomu より)