私のいまの詩のつくりかた
中学時代、日常的に詩を書いていた時期があった。
「どうしてそんなにたくさん書けるの?」
クラスメートの女子にそう聞かれたことがある。「詩を書くのって難しくない?」と。
「簡単だよ」
私はあっさりと言ってのけた。
「その日あったことを書けばいいんだから」
と。
「それ、日記じゃん」と、その子には言われた。
確かに日記だな、と当時の私は思った。これは詩じゃないのかな、と。
ところが、いま現在の私の詩の詠み方(140字の小説もそうだけど)は、それに近い。
厳密には、その日自分が体験したことと決めているわけではなく、耳にした話や、ふと思いだしたこと、それらをきっかけに詠みたくなったテーマなども含んでいる。
というか、ちゃんとしたルールなんか決めてない。
「その日あった出来事で何か詠む」というのでも、十分、詩として成立すると思う。
このぐらいゆるい向き合い方の方が、今の自分には心地いい。
「詩はこうあるべき」と型を決めてそれに収まることなく、「こういう詠み方もアリだよね」と枠を広げることができるような気がする。
スタイルは人それぞれなので、これを押し売りつもりもないけれど。
目を凝らしてみると、日常のあちこちに詩や小説のタネが落ちている。
やっきになって探す必要は全然ない。
その中で「今日はこれ」と拾い上げて、自分なりに詠めばよいのだから。
今は Twitter を中心に活動している、というのもある。
140字という制約があり、発した言葉がまたたく間にタイムラインの海に呑み込まれていくから、時間を掛けずに、より素直に詠めるように思う。
もう少し長い時間を掛けて取り組む性質の作品であれば、同じようには行かないだろう。
特に誰に宛てたわけでもない、これもまた今日の自分の心情と思い出から出た文章ですが、何か読まれた方に感じてもらえるところがあれば幸いです。
人それぞれ、文芸と楽しい付き合い方ができるとよいですね。
それでは、また。